事業継続計画(BCP)とは BCP07

前回まで災害リスクについてお伝えしてきましたが、今回からは、事業継続計画の取組みについて、より深くお伝えしたいと思います。

災害時でも業務を中断させないために…

災害、事故、事件など、何かしらの外力が発生した場合、自社の中核となる重要業務において「中断が許される場合」は中断が許される時間内、「中断が許されない場合」は中断させない―これらを目的として進める取り組みが、事業継続計画(以下、BCP)と呼ばれるものになります。

事業を継続させるための2つの課題

BCPにおいて取り組むべき課題は大きく2つあると考えて頂きたいと思います。

1つ目の課題として、重要業務に関する被害及び影響を最小限にする対策を行うということです。重要業務の脆弱性を改善することで外力が発生した際の被害を最小限に抑制することがBCPでは重要となります。この対策がしっかり講じられていると、災害発生時に重要業務が復旧不能になるレベルのダメージを受けてしまうというリスクを回避できるため、速やかに重要業務を元の状態に復旧できる可能性が高まります。

2つ目の課題は、災害が発生した際でも、重要業務を継続できる状態を構築するということです。具体的には重要業務の継続及び早期復旧を実現するための体制・運用・手順を構築するということです。構築した内容を災害発生の際に確実に実施するためには、日常的に教育・訓練を実施することが必要不可欠といえるでしょう。

BCPで重要事業に関わる業務を磨き上げる

重要業務は、自社にとって重要事業に不可欠な業務と捉えることができます。BCPを通して重要業務の運用及び管理方法を磨き上げることが、自社内の脆弱性を改善することにも繋がるといえるでしょう。